06.本機に特有のPID設定
ascaso steel pid のマニュアルを和訳する1人プロジェクトの第6章。
アスカソのpid製品には、ググれば出てくる通常のPIDパラメーター以外にいくつか設定項目がある。これらについての解説をネット上で見つけたのでこれも和訳しておく。
他のマニュアル類はこちらから
ascaso steel pid マニュアル和訳プロジェクト - tomatojuicer222's diary
P,I,Dは温度をコントロールするための値で、Pは比例制御、Iは積分制御、Dは微分制御の値(注:それぞれの制御については別記事に解説予定)。これらの設定値を修正することで、PIDの精度も修正できる。初期設定ではP=1,I=0,D=8を使っており、これは最も良い、つまり余熱によるブレを最小化できる設定のうち1パターンである。
パラメーター"b"はPID制御の有効範囲を示す。
例えば設定温度(PrG)が95℃、bの値が15の場合、80℃(95-15)以下と110℃(95+15)以上の温度では、PIDによる細かい制御を行わずヒーターのスイッチは常時ONとなる。そして80-110℃の間のみPIDが働き、ヒーターはON/OFFをくりかえしながら微調整をおこなう。
そして最後にパラメーター"F.04"の説明である。これは測定値と実際の温度の差を示す。つまり測定値を本当の値に調整するために使うべき(訳注:測定装置の誤差を補正するためってこと?)値である。
例えば目標値95℃、F04が0℃のとき、PIDは95℃で止まる。これに対して目標値は同じく95℃、F04が20℃のとき、システムは115℃(95+20)で止まる。
(訳注:ここで言ってるPID will stopは、ヒーターOFFなのかPID管理の停止なのかそれともPID補正のおかげで温度が一定に見える、なのか。そしてその意味はエラーとして補正を諦めての中断なのか、目的達成と判断して保温に努めるという意味なのか、その辺が説明と例で合ってない気がする。ちなみに前述のパラメーターbはPIDによる細かい制御の実施範囲であり、このF04とは別物。I制御に依らず固定値でオフセットの補正をするってイメージ?冬場は測定値が低く出るなどの理由で、固定値で上乗せする、みたいな。ちょっとこの説明だけではよくわからない。)